DX事例(飲食業のIT導入事例)

DXを考えるきっかけとして

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を耳にしませんか?
DXとは、簡潔に述べると「ITを活用し経営を変革させ競争優位を確立すること」になります。
(詳しくは、コラム「DXとは一体何なのか」をご参照ください。)

経営を変革させるようなITには、現在、代表的なものとして、AI、IoT、ビックデータ、VR、ARなどが挙げられます。

しかしながら、これらAI、IoT、ビックデータ、VR、ARを活用して経営を変革させるといっても、何に活用できるか一から考え出すのはとても困難だと思います。そこで、DX事例を参照にして貴社で使えそうなものを検討してみてはどうでしょうか。

経営変革の参考になるDX事例をまとめました。DXを推進を考える一つのきっかけになれば幸いです。

DX事例(企業事例)の紹介

DXの企業事例をまとめました。企業戦略やビジネスモデルを検討する上で参考になると思います。

「予測的中率95%超」の来客予測システムを開発

会社名

伊勢ゑびや大食堂

目的/施策

中小企業におけるDXの成功例として有名な企業です。スタートアップ企業EBILAB(エビラボ)を創業し、来客データ分析、画像解析AI分析&交通量解析、来店予測AI分析などのシステムを開発しています。メニュー変更のデータに基づいた結果分析、仕入れのムダの排除、繁閑に応じた人員配置などで、2012年からの5年間で売上は5倍に、利益率は10倍を実現したそうです。

詳しくはこちら:
老舗食堂のIT経営 果実は客にも社員にも: 日本経済新聞 (nikkei.com)
・「予測的中率95%超」実現。データ解析の力で経営を改善した 伊勢の老舗食堂『ゑびや』が「BEST DX COMPANY賞」を受賞|TECH PLAY Magazine [テックプレイマガジン]

DX事例(ソリューション事例)の紹介

DXのソリューション事例をまとめました。ITをどう使うかを検討する上で参考になると思います。

1.データ活用

SNS投稿画像による流行実態の解析

一般ユーザが投稿したSNS画像から、画像認識技術を利用して自社が必要とする商品が写っている画像のみを判別して抽出します。また自社商品と一緒に撮影されている背景・物体・人物についても解析することで商品の利用実態を把握し新たな知見の獲得に繋げることができます。

2.シフト/チーム管理

シフト最適化

従業員の勤務シフトをAIが自動で作成します。管理者のシフト作業を軽減できます。

3.店舗運営の効率化

1.AIによる需要予測

需要変動に合わせて最適な仕入れ個数を予測します。過剰在庫の削減と欠品率の改善ができます。

2.調理ロボットの活用

料理を代行するロボットにより作業効率を向上させます。また、来店客から作業が見えるようすることでアトラクション要素としての活躍も期待です。

4.間接業務の効率化

1.OCR分析による紙資料のデジタル化

請求書・領収書などの画像からAIが文字を確認し情報をデジタル化します。会計システムなどと連携することで人が文字を入力すること無く自動でデータを入力できます。

2.音声認識システムによる議事録作成

会議等の音声データをAIが解析して文書化します。議事録を自動で作成することができます。

3.チャットボットによる社内問い合わせ支援

総務・人事・経理(バックオフィス)部門や情報システム部門は、問い合わせが多く一般的に窓口を設置しています。チャットボットを導入することで自動で回答でき窓口負担を軽減できます。

5.顧客・従業員の安全性確保

1.混雑状況の計測

店舗カメラの画像より、AIが店内の混雑状況を計測して可視化します。混雑している場所があればアラームで知らせ素早い対応が可能なり、また導線の改善効果をデータで確認することができます。

2.AIによる顔認証での体温測定

AIによる顔認証の技術とサーモグラフィカメラを組み合わせて、来店者や従業員の体温を測定します。顧客や従業員の負担が少ない測定ができます。

ここで挙げたものはDX事例の一端です。今後もITの進歩により、新たなDX事例が生み出されていくことでしょう。